編集後記 2012年12月号

早口の経済倶楽部講師はたくさんいますが、田中秀征さんはゆっくりしゃべるほうの最右翼でしょう。一言一言かみしめるように話され、それに調和するように内容も密度の濃いものとなります。うなずきながら話されるのでこちらもついうなずいてしまいがち。講演の80分間はいやでも禁煙なので前後の一服は重要です。
オバマ政権のみならず来年の世界にとって最重要テーマの一つである中東危機とくれば山内昌之さんをおいて適任はいません。期待どおり4000回記念にふさわしい充実した内容でした。お饅頭が大好きとかで、お礼に記念の紅白饅頭二箱を差し上げましたが、一つは仏壇に供えます、とのことでした。
経済倶楽部の常連講師として欠かせぬ存在となった谷口正次さん、著作も東洋経済から相次いでいて浅からぬご縁となっています。飄々とした感じながら資源問題に「無教養」な日本の政官財、領土拡張主義の中国、環境問題を軽視して開発に走る各国に手厳しい発言が続きます。
一橋大学から石橋湛山賞受賞ゼロというのは同賞の七不思議だったかもしれませんが、齊藤誠さんがそれに終止符を打ちました。専門外での授賞というのは珍しく奥様ともども喜びひとしおの感は何よりでした。なお採点が厳しいので「学生にはあまり歓迎されていない」とか。
次号は高原明生氏(中国の現状と展望)、増田寛也氏(政治に望むこと)、小坂文乃氏(日中友好秘話)、福島清彦氏(EUの現状と未来)です。