編集後記 2011年5月号

 学者のなかでも多芸な点で島田晴雄さんの右に出る人は少ないのでは?絵画は玄人はだしだし、音楽好きも日本フィルの理事長と聞けば説明の要はないでしょう。某名門クラブでばったり出会ったときなど、今どき貴重なニッカーボッカースタイルで決めておられたのには感心したものです。大震災直後に敢行した日フィル香港公演の際は、開演前の格調高い挨拶(もちろん流暢な英語)で聴衆を感動させた由。

 大蔵次官、日銀副総裁のキャリアからくる貫禄はもちろん十分ですが、武藤敏郎さんの人柄はおごるところのない、とても気持ちの良いところが人気の原因でしょう。中部経済倶楽部で講演されたときも、その後のパーティに残って参加者に喜ばれました。浦和育ちですが、開成高校に通った縁で理事長を引き受け教育者としても活躍中です。

 多摩大学、日本総研、三井物産戦略研とどれも同じくらい時間をとられ、さらに各種委員、メディア対応、取材等々と忙しさの度合いはさらに増している感じの寺島実郎さんですが、神田神保町に清水から飛び降りる思いで開設した寺島文庫ビルが期待どおり留学生や政治家、官僚、産業人の溜まり場になってきている話になると力が入ります。最初の著作が東洋経済からだったのと尊敬する湛山の石橋湛山賞受賞もあって、経済倶楽部の講演会は最優先だとか。

 次号は杭迫柏樹氏(書と人物)、飯尾潤氏(危機における政治と日本の将来)、藤原帰一氏(中東革命と世界)です。