政治家も、そしてマスメディアも、最近ポピュリズムという言葉を極めて安易に使いがちです。それはレッテル貼りの一種であり、知性も理性もない者が他人を貶めるための手段として使っている場合が多いと言えるでしょう。言いたいことは大衆迎合に対する非難なのでしょうが、自らが大衆迎合そのものの存在であることを考えると笑止千万です。半年ほど前の講演で中岡望先生が米国史をひもといてポピュリズムの語源は米国の人民党に由来するもので、その思想が民主党に受け継がれたことを教えてくれました。人民に、あるいは大衆の利益に依拠する政治を否定することは、民主主義の否定につながりかねません。しかし、大衆を扇動し、大衆に迎合すると見せて、実は自らの政治力を高める政治は、時として全体主義や国家主義を呼び込むことになります。本日は「ポピュリズムとは何か」で石橋湛山賞を受賞された水島先生の記念講演です。

*忘年パーティー 日時:12月1日(金)15:00開場、15:10開宴  定例講演会後の開催です。

                                

中部経済倶楽部 11月は20日が同志社大学大学院教授の浜矩子氏で「ここからの日本の行方」(同:東京第一ホテル錦)です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 11月10日はジェームズ・スチュアート主演による『砂 塵』です。開始は午後2時40分から。上映時間は95分になります。