春というには毎回梅雨時になってしまう事業所見学会ですが、2018年前半は6月20日に成田国際空港を見学しました。当日も朝から雨模様で、成田国際空港の前に立ち寄った成田山新勝寺の辺りでは本降りとなり、傘を差しての見学、参拝となりました。その後、空港に向かい、空港内にあるレストハウスで昼食をとりました。ここは外国航空会社向けに機内食を作っている企業が経営しており、今回はビジネスクラス対応のステーキランチを食しました。さて、成田国際空港というと、何をいまさらという感じですが、今回見学したのは日頃立ち寄る機会の多い出発・到着ロビーではなく、貨物エリアと旧管制塔でした。空港内の移動は東京から乗ってきた大型バスで行いました。「空港内の制限区域に入るので、本人確認の際、必要な顔写真付きの身分証明書の携帯をしてください」とアレンジしてくれた成田国際空港株式会社の担当者から言われていましたが、幸いそういう場面には遭遇しませんでした。貨物エリアは各航空会社の駐機場に隣接しており、積み込む貨物が並べられているのが見えました。印象としては静かな築地市場といった趣です。次に旧管制塔に移りました。ここはかつて成田空港に反対する過激派が、それこそ開港の数日前に占拠して、室内の機材を破壊し、開港日時を遅らせた曰くつきの場所です。現在は隣接地に新しい管制塔が建設され、実際の管制業務はそちらで行われており、旧管制塔は見学や研修用に使われているものですが、仕事の性質上、空港全体が見渡せる高さと場所にあり、空港会社の担当者から管制業務に関して丁寧な説明を受けました。しかし、今回のハイライトはなんと言っても、旧管制塔から滑走路に向かい、成田国際空港で一番長いA滑走路(4000m)の脇でバスを降りてジェット機の離発着を見学したことです。折から雨も上がっていたうえ、午後3時過ぎで、東南アジア方面からトランジットで成田に飛来するジェット機とこれから飛び立つ各国のジェット機とがそれこそ分単位で離発着を繰り替していました。滑走路の遠くに小さく見えていたジェット機がそのエンジン音が次第に大きくし、最後は一気に体を震わせるような轟音に変わると同時に、地響きをあげて我々の眼前を離陸してゆく姿はなんとも感動的で、参加者一同、しばし度肝を抜かれたように見つめていました。