事務局便り 2017.2.10

トランプ政権の誕生で最も注目される外交上の焦点の一つが朝鮮半島情勢です。日本では尖閣諸島が日米安保条約の対象に含まれるか否かといった相も変わらぬ内向きの議論がマスメディアを賑わしています。しかし、国防長官や国務長官がこの件について明言した背景には、トランプ政権が目指す対中戦略変更の意図が見え隠れしています。就任前から「一つの中国」に疑問を投げかけて台湾総統と電話会談を行い、就任後は中国の対米黒字や元安誘導を声高に非難しています。そしてマティス国防長官は訪日前にまず韓国を訪れて対北朝鮮の軍事同盟の強化を印象付けました。北朝鮮に対して期待される影響力を何ら発揮できないでいる中国に対する米国の姿勢は明らかに前政権とは違うものになるでしょう。これに対して恫喝によって譲歩を引き出す北朝鮮の戦略も変わらざるを得ません。中国と北朝鮮を巡る緊張をどう読めばいいのか。おなじみの辺さんに解説していただきます。

*中部経済倶楽部 2月の定例講演会は22日(水)が富坂聰・拓殖大学教授。3月は1日(水)が元読売新聞社会部長で作家の清武英利氏、28日(火)が飯田泰之・明治大学政経学部准教授です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2月10日はオードリー・ヘップバーン主演の『シャレード』です。上映時間は113分。

事務局便り 2017.2.3

昨年6月に行われた英国の国民投票がEU離脱という結果になり、続いて米国では保護主義と排外思想を掲げるトランプ氏が当選しました。大統領に就任したトランプ氏は過激な公約を次々に実行に移し、7か国からの入国を禁止するなど、差別的で頑なな姿勢を露わにしています。2017年はEU主要国で重要な選挙が予定されていますが、オランダ、フランス、ドイツといったEU統合の理想に向けてリード役を果てしてきた主要国でも、英国や米国の排外的な思想に与する右派勢力が急速に支持を広げています。彼らに共通するのは、差別的で偏狭な反知性主義に基づく愛国主義です。果たしてEUは理念を捨てて解体に向かうのか。それとも世界に吹き荒れる嵐の中で踏みとどまることができるのか。本日はアジア平和貢献センターとの共催により、EUにお詳しい4人の先生方によるシンポジウムを開催いたします。

*中部経済倶楽部 2月の定例講演会は8日(水)が国際金融問題研究家の豊島逸夫氏、22日(水)が富坂聰・拓殖大学教授です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2月3日はアジア平和貢献センターとの共催シンポジウムで、映画鑑賞会はお休みです。

事務局便り 2017.1.27

トランプ氏が正式に大統領に就任しました。選挙期間中の過激な言動を懸念する声がある一方で、正式就任後はまともな言動に落ち着くのではないかとの楽観論も少なくありませんでした。しかし、就任直前に英国のEU離脱を称賛したのに続いて、今週は早速米英首脳会談が予定され、新たな貿易協定締結に向けた話し合いも行われる見通しです。メキシコとの国境の壁の建設についても、メキシコとの話し合いが開始されるとか。そしてTPPからの離脱やNAFTAの見直しについても改めて明言しています。新政権下で保護主義と移民排斥の流れは間違いなく強まりそうです。そのことで第二次大戦後に世界が志向してきた通商貿易拡大による地球規模での経済発展が明らかに逆風に晒されることは確実です。安倍首相が唱える強固な日米同盟についても、その在り方は変質していくことは不可避で、日本の立場と考え方を明確に示して対峙していく覚悟が必要になるでしょう。本日はトランプのアメリカと対峙する日本の今後について田中秀征氏の見解を伺います。

*中部経済倶楽部 2017年の2月の定例講演会は8日(水)が国際金融問題研究家の豊島逸夫氏、22日(水)が富坂聰・拓殖大学教授です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 1月27日はマリリン・モンロー主演の『紳士は金髪がお好き』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間92分。

事務局便り 2017.1.20

英国のメイ首相がEU市場からの完全離脱方針を明らかにしました。トランプ氏は早速英国のEU離脱を歓迎し、EU各国首脳の反発を呼んでいます。そのEUでは今年、フランスの大統領選挙やドイツの総選挙など、EUの将来を左右する重要な選挙が相次いで実施されます。二つの世界大戦への深刻な反省から生まれた欧州統合へのたゆみない歩みは今、大きな転機を迎えていると言えるでしょう。国境を超えたヒト、モノ、カネ、そして情報の自由な流れこそが、世界の通商の発展を通じた経済成長と新興国の経済的離陸の原動力でした。しかし、英国や米国においては自国優先の保護主義と排外思想が勝利し、他の欧米先進国をも広く蝕みつつあります。保護主義はそれを掲げた国自身を傷つけることになるでしょうが、感情に流された自国優先思想は再び世界を悲惨な結末に導きかねません。本日は庄司先生に2017年の欧州を展望していただきます。

*中部経済倶楽部 2017年の2月の定例講演会は8日(水)が国際金融問題研究家の豊島逸夫氏、22日(水)が富坂聰・拓殖大学教授です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 1月20日はジェームズ・ギャグニー主演の『汚れた顔の天使』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間98分。

事務局便り 2017.1.13

 いよいよトランプ氏の米大統領就任が近づいてきました。選挙期間中の過激な言動から大統領としての資質を問う声も聞かれましたが、大統領就任後の米国の政策がどのようなものになるのかについては、いまだ確固とした姿は見えていません。メキシコとの国境に築かれる壁や不法移民の国外退去については、いたって現実的な対応にトーンダウンしている一方で、自動車メーカーのメキシコ工場新設計画に対しては、激しい恫喝を繰り出してメーカーを震撼させています。WTOやNAFTAなど、戦後積み上げられてきた自由貿易体制の崩壊につながりかねない発言がどの程度実際の政策に反映されるのか。そして経済政策はどのようなものになるのか。本日はトランポノミクスがどのようなものになるのか、若田部先生に解説していただきます。

*中部経済倶楽部 2017年の定例講演会は1月19日(木)が加藤 出・東短リサーチ社長。(同:名古屋国際ホテル)です。2月は8日(水)が国際金融問題研究家の豊島逸夫氏、22日(水)が富坂聰・拓殖大学教授です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 1月13日はディーン・ストックエル主演の『緑色の髪の少年』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間82分。

事務局便り 2017.1.6

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。いよいよトランプ氏が米国の大統領に就任し、それによって米国の政策がどのように変わっていくのかに注目が集まっています。米ロ関係や米中関係に大きな変化がうまれるのかについても、目が離せません。一方、欧州では、オーストリアやフランスで新しい指導者が誰に決まるのか。そしてドイツのメルケル政権は選挙を無事に乗り切ることができるのか。昨年から続く、排外思想と保護主義の流れを世界は食い止めることができるのか。東西冷戦の終焉から四半世紀を過ぎた世界秩序は、協調と融和から再びブロック化と敵対の時代に戻る危険を回避することができるのでしょうか。本日は藤原先生にトランプのアメリカと新年の世界を見通していただきます。

*中部経済倶楽部 2017年の定例講演会は1月11日(金)のノンフィクション作家、評論家の塩田潮氏(会場:名古屋栄東急REIホテル)からになります。19日(木)が加藤 出・東短リサーチ社長。(同:名古屋国際ホテル)です。また、24日(火)にはトヨタ自動車元町工場の見学会を行います。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2017年年明け最初の映画はモンゴメリー・クリフと主演の『山河遥かなり』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間104分。

事業所見学会(2016後半)

2016年後半の事業所見学会を11月8日(火)に開催しました。今回の参加者数は事務局も入れて31名でした。目的地はつくば市にあるロボットスーツのサイバーダインスタジオです。午前中は貸し切りバスを途中下車して、ギネスにも登録されている牛久大仏を拝観。立像としては世界3位。ブロンズの立像としては世界最大で、その高さは、20㍍の台座も入れると120㍍にもなります。その後は日本で最初のワイン醸造家でもある神谷伝兵衛の醸造所を作り替えた「シャトーカミヤ」のレストランキャノンで昼食をとりました。昼食後は、一路、つくば市にあるダイワハウス工業が運営する「iiasつくば」に向い、館内にあるサイバーダインスタジオを見学しました。お目当ては装着型ロボットのHAL(Hybrid Assistive Limb)です。これは筑波大学の山海嘉之教授が開発したもので、身体機能を改善、補助するロボットです。人間は脳で考えると、脳から神経を通じて、非常に微弱な”生体電位信号”が皮膚の表面から漏れ出します。それを皮膚に貼り付けたセンサーがキャッチし、装着したパワーユニットが装具を動かすという仕組みで、手や足を思い通りに動かせるように補助をします。館員にひと通り解説して頂いた後は、会員の皆それぞれがロボットを一部装着して、試してみました。たしかに、頭で手を動かすと考えただけで、腕に装着したロボットスーツが動くことを体験しました。2015年11月に医療用下肢タイプが厚生労働省によって国内販売が承認されたことで、筋ジストロフィーやALS(筋萎縮性側索硬化症)など8つの難病に適応されるようにもなっており、歩行機能を改善する医療機器として、病院だけでなく、介護施設などでの活用が見込まれています。見学後は東京への戻る途中でキリンビール取手工場でビール醸造工程を見学、最後にビールの試飲をして岐路につきました。

事務局便り 2016.12.16

2016年もあとわずかになりました。安倍政権は高い支持率を維持していますが、消費税増税後の日本経済は長い停滞が続いています。当初こそ大きな効果を発揮したかのように思われた超金融緩和と機動的な財政出動は、すっかり神通力を失っています。新しい需要を生み出すはずだった成長戦略がいまだに成果を上げ得ていないことは、長引く景気停滞によって証明されています。もちろん、こうした状況は日本だけに見られるものではありません。EUは政治的混乱や難民問題も加わって景気回復が足踏みしていますし、唯一好調だった米国経済も減速が濃厚になってきました。過剰投資の後遺症に苦しむ中国や資源価格の低下に苦しむブラジル、ロシアなど、新興国群も総じて不振にあえいでいます。グローバル化はこうした負の連鎖にあえぐ各国の政策運営をより難しくしていると言えるでしょう。保護主義的な動きの台頭する中で、2017年の世界経済はどこに向かうのか。本日はおなじみの嶋中さんに解説していただきます。

*中部経済倶楽部 2017年の定例講演会は1月11日(金)のノンフィクション作家、評論家の塩田潮氏(会場:名古屋栄東急REIホテル)からになります。19日(木)が加藤 出・東短リサーチ社長。(同:名古屋国際ホテル)です。また、24日(火)にはトヨタ自動車元町工場の見学会を行います。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 16日(金)はグロリア・スワンソン主演の『サンセット大通り』です。ご講演終了後の14時40分開始予定です。上映時間111分。

事務局便り 2016.12.09

戦後の日本は驚異的な復興と経済発展を成し遂げる一方で、その経済力を背景にアジアを中心とする経済支援を続けてきました。日本経済の成長がアジアの発展を牽引するだけでなく、アジア市場の拡大は日本経済の基盤を押し広げる効果をもたらしてきたのです。その流れは東南アジアの新興国であるベトナム、カンボジア、ミャンマー、ラオスなどやアフリカに向けて今も続いています。しかし、近年の経済成長の停滞や政府債務の増大を背景に、国民の間に援助や国際貢献を疑問視する内向きの空気が醸成されつつあることも否定できません。しかし、日本の発展が世界経済との緊密な結びつきによるものである事実は、いまも全く変わっていないのです。本日は東京大学教授で、国際協力機構理事長も務められた田中明彦氏に国際協力の現状と今後を語っていただきます。

*中部経済倶楽部 年内の講演会は12日(月)午後3時からの吉崎達彦・双日総研チーフエコノミスト(同:東京第一ホテル錦)で終了です。講演後に冬季懇親パーティーを開催します。ご都合のつく方はご参加ください。年明けは1月11日(金)のノンフィクション作家、評論家の塩田潮氏(会場:名古屋栄東急REIホテル)からになります。

*映画鑑賞会 9日(金)はグレゴリー・ペック主演の『キリマンジェロの雪』です。ご講演終了後の14時40分開始です。上映時間114分。

事務局便り 2016.12.02

2016年も師走に入りました。トランプ氏が米大統領選に勝利した後、大方の予想に反して為替が円安に大きく振れ、株価も急上昇しています。消費税増税後の日本経済は、極度の低成長を続けており、超金融緩和と機動的な財政出動は、ついに成長力の回復には結び付きませんでした。それは需要を生み出す成長戦略がいまだに大きな成果を上げ得ていない証でもあります。しかし、こうした政策の失敗が外的な要因によって隠されてしまっている現状は、安倍首相の強運のなせる業かもしれません。しかし、金融政策の副作用が顕在化し、膨大な政府債務を抱えたまま高齢化社会を迎える日本の未来は、決して楽観出来るものではありません。本日は榊原さんに、日本の近未来について一刀両断していただきます。

*忘年パーティー 本日、定例講演会後に恒例の忘年パーティーを開催します。開場は15時。開宴は15時10分を予定しています。当日参加も可能ですので、事務局までお申し込みください。

*中部経済倶楽部 12月の講演会は8日(木)が吉川洋・東京大学名誉教授(同:名古屋国際ホテル)、12日(月)が吉崎達彦・双日総研チーフエコノミスト(同:東京第一ホテル錦)、当日講演後に冬季懇親パーティーを開催します。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2日(金)は忘年パーティーのため、映画鑑賞会はお休みさせて頂きます。