【編集後記】 ゴールデンウィーク明けの5月8日から新型コロナウィルス感染症の法的な位置づけが第2類から第5類に変更されます。それ自体は当然のこととして歓迎すべきことですが、どうしても釈然としないのは、第5類相当の感染症であるととっくに厚労省の内部で認識されていたにも関わらず、なぜここまで変更が先送りされてきたのか腑に落ちないからです。そもそも第5類相当なら、すべての医療機関がインフルエンザと同様に粛々と治療に当たれば何の問題もないはずです。第2類の位置づけで利益を享受してきた人たちの厚顔と変更に向かおうとする政府を「前のめり」などと揶揄したメディアの無知こそが国を蝕む病巣なのではないでしょうか。
次号は、長尾年恭氏「関東大震災から100年――首都圏の地下に潜む危険」、野口悠紀雄氏「生成系AIの可能性と限界」、下斗米伸夫氏「ウクライナ戦争と平和の条件」、柯 隆氏「三期目の習近平政権始動と中国政治、経済と社会の行方」を掲載予定です。