事務局便り 2018.4.20

すでに廃棄されたはずの自衛隊の「イラク日報」」が見つかり、改めて自衛隊の海外派遣の問題が注目されています。公文書管理とその公表の在り方を巡る議論は、南スーダンへの派遣に関する問題でもそうでしたが、与野党の議論の争点は、戦闘地域か非戦闘地域かという派遣の法的適合性の問題に終始しています。メディアの議論も含めて、肝心の日本の国際平和貢献活動がいかにあるべきかについての議論は全く置き去りにされてきました。せっかく「日報」が公開されたのですから、自衛隊が現地でどのような活動を行い、それがどのような国際平和への貢献をしたのか、そして紛争地域への派遣のリスクはどこまで許容されるのか等々に時間をかけて、国民と情報を共有したうえで前向きに検証すべきです。国際平和貢献を政治の道具としてしか扱ってこなかったこれまでの議論は、一刻も早く終止符を打たなくてはなりません。本日は、国際平和貢献の現場での経験をお持ちの篠田先生をお迎えし、本筋からの議論を展開していただきます。

*事業所見学会 6月20日(水)に成田国際空港を見学します。貨物ヤード、旧管制塔、第一滑走路など、出発・到着ロビーといった馴染みある場所ではない所を中心に見学。昼食は空港内唯一のホテル、成田エアポートレストハウスになります。併せて近郊の成田山新勝寺にも立ち寄りますが、先着30名の募集です。詳細は事務局まで。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」。5月は16日(水)が国際金融マーケット研究家の豊島逸夫氏の「内外マーケットを読む」、29日(火)が曽我豪・朝日新聞編集委員の「ここかえらの政治・政局動向」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 4月からしばらくは「小津安二郎」特集です。20日は「麦秋」です。主演は原節子、笠智衆、淡島千景  上映時間は124分。午後2時40分頃の開始を予定しています。

 

事務局便り 2018.4.13

財務省における公文書の改ざんや防衛相の日報隠しなど安倍政権はこれまでの国会答弁の信頼性が大きく揺らぐことで政権運営が極めて困難になりつつあります。看板政策である「働きかた改革」においても、根拠となるデータの杜撰さが明るみに出るなど、成立に暗雲が漂っています。安倍一強体制の長期化が、行政を司る政治と実行部隊である官僚との関係に不正常でゆがんだ関係をもたらしていると言えるのではないでしょうか。さて、そんな中で日本経済は緩やかな成長を続けていますが、長引く超金融緩和の副作用や、財政再建の先送りなど、懸念材料も少なくありません。安倍政権の弱体化は構造改革を一層困難にするでしょう。人手不足の深刻化による人件費の上昇が企業の改革意識を刺激し、個人所得の増加が消費意欲を高めて景気のさらなる上昇につながるのかどうか。本日はお馴染みの伊藤先生の分析をお聞きします。

*『石橋湛山研究』を進呈 この度、立正大学石橋湛山研究センター(センター長は増田弘氏)より研究紀要『石橋湛山研究』が創刊されました。ご興味のある方に進呈致します。部数に限りがありますが、まだ残部がありますので、ご連絡は事務局まで。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 4月からしばらくは「小津安二郎」特集です。13日は「東京物語」です。主演は笠智衆、東山千栄子、原節子  上映時間は135分。午後2時40分頃の開始を予定しています。

 

事務局便り 2018.4.6

米国のトランプ政権はこれまで良識派と目されてきたティラーソン氏やマクマスター氏を更迭し、元CIA長官や対外強硬派で知られる人物を後任に据えました。しかし、ビジネスマンを自認するトランプ氏にとっては、こうした一連の人事や政策の発動は、一定の思想信条に基づくものではなく、もっぱら自身の利害に基づく行動と考えるべきかもしれません。一見突飛に見える言動も、自らの支持者たちへの約束の履行であると考えれば納得のいくものです。その証拠にどんなにメディアに叩かれようが、コアとなる支持者はトランプ氏を離れていないからです。その一方で、米国の大統領に就任した後も、米国民全体の大統領になろうとする意識は全くないようです。その点は、見事に一貫しています。たとえ、その言動が米国全体の利益を損ない、世界の安定と発展を阻害するものであろうと、何の痛痒も感じないようです。本日は渡部恒雄さんに、トランプ政権がどこに向かうのかを見通していただきます。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は12日(木)が佐治信行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの「ここからの内外経済見通し」、25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 4月からしばらくは「小津安二郎」特集です。第1回目の6日は代表作である「東京物語」。主演は笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子など。上映時間は135分。午後2時40分頃の開始を予定しています。

事務局便り 2018.3.30

トランプ政権はティラーソン国務長官やマクマスター安全保障担当大統領補佐官を相次いで更迭、良識派と目されていた両氏に代わって、対外強硬派で、かつお友達中心の陣容へと生まれ変わりました。対中国では鉄鋼製品などに大幅な関税を設ける輸入規制を強行、イスラエルの米国大使館のエルサレム移転を進めるなど、内外の反対を物ともせず、選挙前から主張してきた政策の実行へとひたすら突き進んでいます。中東ではかろうじて細い糸でつながっていた和平プログラムが崩壊し、イスラエルやサウジアラビア、イランなどの思惑が入り乱れる中で軍事的衝突の危険は一段と高まっているといえるでしょう。細心の注意を払わなければならないこの時期に、なんの配慮もなく勝手な行動を繰り返すトランプ外交はいったいどのような結果をもたらすことになるのか。本日は高橋和夫先生に読み解いて頂きます。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は12日(木)が佐治信行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの「ここからの内外経済見通し」、25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 30日は松田定次監督、片岡千恵蔵主演による『七つの顔』です。上映時間は81分。午後2時40分開始予定です。

事務局便り 2018.3.23

安倍政権は森友問題を巡る公文書の改ざんが判明し、政権発足以来最大の危機に直面していますが、経済政策においても重要政策が立ち往生して手詰まりの状況に追い込まれています。短期的なカンフル剤のはずだった金融財政政策への過度の依存が長期化してマーケットの歪みが顕在化する一方、構造的な財政赤字は放置され、公的債務の膨張には歯止めがかかっていません。強硬一本やりで米国に追随してきた対北朝鮮外交も、米朝首脳会談の合意によって梯子を外される危険が迫っています。米欧が出口戦略を模索し始めるなかで、超金融緩和を実践してきた黒田日銀体制の継続を決めた政権の頑なな短期的政策依存は将来に禍根を残すリスクを一層高めることになるのではないでしょうか。本日は、アベノミクスに警鐘を鳴らし続けてきた浜矩子先生に、改めてグローバル経済と安倍政権の今後を一刀両断していただきます。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は12日(木)が佐治信行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの「ここからの内外経済見通し」、25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 3月中は「溝口健二特集」です。23日は溝口健二監督、田中絹代主演による『西鶴一代女』です。上映時間は136分。本日開始は午後2時30分になります。

 

事務局便り 2018.3.16

総選挙を経て盤石と思われた安倍一強体制に綻びが見え始めました。「一寸先は闇」と言われる政治の世界ですが、森友文書を巡る財務省の対応は、まさに政権を揺るがす事態に発展してしまいました。とうとう自殺者を出してしまったこの問題は、官僚をそこまで追い詰めてしまうような事態をもたらした政治家の責任がまず問われるべきでしょう。これに先立つ働き方改革を巡る厚生労働省の対応でも、政権の最重要政策を裏打ちするはずのデータが全く杜撰なものだったことが明らかになっています。首相の懐刀とされる担当大臣のリーダーシップは地に落ちたと言わざるを得ません。本日は安倍政権の今後と内外の政治情勢について、お馴染みの歳川さんにお話を伺います。

中部経済倶楽部 4月の定例講演会は12日(木)が佐治信行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの「ここからの内外経済見通し」、25日(水)が中岡望・東洋英和女学院大学客員教授の「米国政治の現状と展望」です。ご都合のつく方はご参加ください。
*映画鑑賞会 3月まで「溝口健二特集」を行います。16日は溝口健二監督、上原謙、木暮実千代主演による『雪夫人絵図』です。上映時間は85分。午後2時40分頃から開始します。

 

事務局便り 2018.3.9

中国は国家主席の任期の制限を取り払って、実質的に習近平政権の独裁体制の固定化の道を開きました。これまで、一党独裁であっても定期的なトップの交代によって体制刷新の道が開かれ、個人崇拝の弊害から免れていた中国が再び個人崇拝の習王朝へと変貌することは、この大国を将来にわたって安定させるどころか、新たな混乱へと導くでしょう。腐敗撲滅を武器に権力を掌握した習近平ですが、彼個人の資質や力量の如何に関わらず、政権の長期化と権力の集中そのものが、政権の腐敗と政策の歪みをもたらすに違いありません。その実例は人類の歴史をひもとけば枚挙にいとまがありません。統治者としてそのことに思いが至らない習近平はやはりトップとして見識と知恵を欠いた愚かな人間でしかなかった言わざるを得ません。本日は国家としての中国の実像とその未来を、川島先生に解き明かしていただきます。

中部経済倶楽部3月の定例講演会は14日(水)が澤上篤人・さわかみホールディングス代表の「ここからの投資をどう考えるか」です。ご都合のつく方はご参加ください。
*映画鑑賞会 3月まで「溝口健二特集」を行います。9日は溝口健二監督、森雅之、田中絹代主演による『武蔵野夫人』です。上映時間は88分。午後2時40分頃から開始します。

事務局便り 2018.3.2

明治維新から150年を迎える今年は、保守層を中心に明治維新と日本の近代化を顕彰する動きが高まっています。明治以後の日本では、「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉が示すように、天皇を錦の御旗とした薩長政府が日本を支配し、これに抵抗した勢力は長い間、歴史の闇に押し込められてきました。近年、江戸時代の再評価も進んではいますが、大日本帝国時代を無批判に懐かしむ人々は依然として少なくありません。大衆文芸の世界を含めて、日本人の心情に深く刷り込まれ続けて来た明治維新の栄光を、改めて客観的に見直すことが必要なのではないでしょうか。本日は原田さんに明治維新という過ちについて語っていただきます。

中部経済倶楽部3月の定例講演会は6日(火)が福富満久・一橋大学大学院教授の「2018年の中東情勢を読む」、14日(水)が澤上篤人・さわかみホールディングス代表の「ここからの投資をどう考えるか」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2月からは日本の名作シリーズで、3月まで「溝口健二特集」を行います。3月2日は

溝口健二監督、田中絹代、乙羽信子主演による『お遊さま』です。上映時間は89分。午後2時40分頃

から開始します。

事務局便り 2018.2.23

米国は実体経済の強さを背景に株式市場の活況が続き、適温経済なる言葉も生まれていました。しかし、FRBの金利引き上げをきっかけにドル高・株安に見舞われ、その後のマーケットは激しい乱高下を繰り返しています。EUや日本をはじめとした米国以外の市場も米市場の動向を反映して不安定さを増しています。一方では、米商務省が輸入規制の必要性を大統領に報告するなど、トランプ政権の保護主義政策の発動も現実味を増しています。世界の流動性が米国に流れ込めば、回復途上の新興国経済への打撃が大きくなることも懸念されます。世界同時好況が見込まれていた2018年の世界経済には、俄かに暗雲が近づいてきたかに見えます。本日は、おなじみの熊野さんに2018年の世界経済を考えていただきます。

中部経済倶楽部3月の定例講演会は6日(火)が福富満久・一橋大学大学院教授の「2018年の中東情勢を読む」、14日(水)が澤上篤人・さわかみホールディングス代表の「ここからの投資をどう考えるか」です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 2月からは日本の名作シリーズで、3月まで「溝口健二特集」を行います。2月23日は

溝口健二監督、小暮美千代、若尾文子主演による『祇園囃子』です。上映時間は85分。午後2時40分頃

から開始します。

事務局便り 2018.2.16

鳴り物入りで実現したロシアのプーチン大統領訪日が、何かよくわからない結果に終わってから早くも1年以上の歳月が過ぎ去りました。安倍首相の悲願の一つであった北方領土問題の解決と日ロ平和条約の締結は実現の目途が経たないままです。日ロ関係の改善は政治課題から姿を消してしまったように見受けられます。何よりも、今後の方向性や関係正常化の道筋について、責任のある発言が聞こえてこないのが不思議でなりません。ロシアは、中国や朝鮮半島の二つの国と同じく日本の隣国です。それゆえに日ロ関係は政治的にも経済的にも日本の安全保障と経済的利益のために最優先で対処しなくてはならない課題のはずです。日ロの関係緊密化こそが東アジアの安定に不可欠であることは論を待ちません。本日はアジア平和貢献センターとの共催で、プーチン政権下のロシアと日ロ関係について討論していただくシンポジウムを開催します。

中部経済倶楽部     3月は6日(火)が福富満久・一橋大学大学院教授の「ここからの中東情勢を読む」(会場:東京第一ホテル錦)、14日(水)が澤上篤人・さわかみホールディングス代表の「2018年の投資を考える」(同:名古屋国際ホテル)です。ご都合のつく方はご参加ください。

*映画鑑賞会 本日はシンポジウム開催のためお休みします。