衆参同日選挙の可能性大

3月22日(金)第4282回      歳川   隆雄氏(インサイドライン編集長)

亥年選挙の今年の最大の関心事は7月の参議院選挙が衆参同日選挙のなるかどうかです。

結論は「イエス」です。安倍首相は日露領土・条約交渉の「成果」と消費増税再々延期を大義に

解散すると読みます。

講師紹介

1947年 東京生まれ。上智大学英文科中退。週刊誌記者を経て81年からフリージャーナリストとなり、

「インサイドライン」編集長。著書に『自民と民主がなくなる日』(幻冬舎新書、08)、『権力抗争のウ

ラを読む人事ファイル』(にんげん出版、05)、『永田町動乱 小泉政権700日の深層』(実業之日本社、

03)、『宗男の言い分』(飛鳥新社、02)、『機密費』(集英社新書、01)がある。

建国70周年迎える中国の内憂外患

3月29日(金)第4283回     高原 明生氏(東京大学大学院教授)

中国経済の減速は3月の全人代が済んだ時期に昨年より顕著になりました。それが国内社会や政治の安定に与える衝撃、
さらに 米中対立が東アジアに及ぼす影響など、本年の中国の内憂外患について検討します。

講師紹介

1958年神戸市生まれ。81年東京大学法学部卒業。英Sussex大学開発問題研究所博士課程修了。桜美林大学助教授、立教大学教授を経て2005年より現職。
主な著訳書に『日中関係史』(共著、有斐閣アルマ、13)、『「領土問題」の論じ方(共著、岩波ブックレット、13)、『日中関係史1972‐2012〈1〉政治』
(共編著、東大出版会、12)、『10年後の中国(共監修、講談社、11)、『中日関係史1978‐2008』(監訳、東大出版会、09)、『現代アジア研究〈1〉越境』
(共編著、慶大出版会、08)『毛沢東、鄧小平そして江沢民』(共編著、東洋経済新報社、99)など。海上保安庁政策アドバイザー、新日中友好21世紀委員会秘書長など兼務。

 

日ロ関係:歴史と現代

4月5日(金)第4284回      下斗米 伸夫氏(法政大学教授)

昨年秋から日ロ関係は新しい歴史的段階に入りました。安倍総理は日ソ共同宣言に基づいて現実的解決を目指す方針を示しましています。本講演では日ロ関係を歴史的に規定した4K(クリミア、コリア=朝鮮、キタイ=中国、クリル)との関係で現段階を考えます。

講師紹介

1948年札幌市生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。成蹊大学法学部教授を経て1988年から現職。朝日新聞客員論説委員、2002年から2004年まで日本国際政治学会理事長。2004-06年まで日ロ賢人会議メンバー。プーチン大統領の国際諮問機関、バルダイクラブ成員。主な著書に『神と革命』(筑摩選書,2017年)『ソビエト連邦史』(講談社文庫、2017年)『宗教と地政学から読むロシア』(日経新聞,2016年)、『プーチンはアジアをめざす』(NHK新書、2014年)、『日本冷戦史』(岩波書店、2011年)などがあるほか、編著に五百旗頭真、トルクノフらと『日ロ関係史―パラレル・ヒストリーの挑戦』(東大出版会,2015)など多数。

 

平成を振り返って

4月12日(金)第4282回      田中  秀征氏(福山大学客員教授 元経済企画庁長官)

平成はポスト冷戦への大きな課題を担って幕を開けましたが、我々はそれに応えられませんでした。何よりの課題は冷戦後の政治や経済に新しい展望を開くことだったのですが、残念ながら不首尾に終わりました。それはバブル崩壊後の後始末に手間取ったこと、そして小選挙区制の導入に力と時間をかけ過ぎたことが大きな理由です。そして「政治改革」に大変なエネルギーを要したにもかかわらず、政治の質がさらに劣化の一途を辿ってしまいました。いま平成を閉じるにあたり、次の時代へと持ち越された宿題にどう取り組むべきか考えてみます。

講師紹介

1940年長野市生まれ。東京大学文学部西洋史学科、北海道大学法学部卒業。83年衆議院議員当選。93年新党さきがけを結成、代表代行。細川政権で内閣総理大臣特別補佐。96年橋本内閣で経済企画庁長官。99年民権塾を開塾。著書に『落日の戦後体制』(ちくま文庫、2010)、『判断力と決断力』(ダイヤモンド社、2006)『日本リベラルと石橋湛山』(講談社、2004)、『梅の花咲く ―決断の人・高杉晋作』(講談社文庫、2002)『舵を切れ-質実国家への展望』(朝日文庫、2000)。

今、気になる『あれらの言葉』~経済的風景画の危うさをどう読み解くか

3月15日(金)第4281回       浜 矩子氏(同志社大学大学院教授)

経済的風景画がかなり怪しげな様相を呈しています。この怪しさを体現するキーワードは三つの「通」です。
それはどういう「通」なのか。今回も謎解きにお付き合い下さい。

講師紹介

1952年生まれ。1975年一橋大学卒業、三菱総合研究所入社。90~98年初代ロンドン駐在員事務所長。経済調査部長、政策経済研究センター主席研究員を経て2002年より現職。近著に『これでも「アベ」と心中しますか?』(廣済堂出版、2017)、『どアホノミクスの断末魔』(角川新書、2017)、『どアホノミクスよ、お前はもう死んでいる』(講談社α新書、2017)、『どアホノミクスの正体』(講談社、2016)、『2016年日本経済 複合危機襲来の年になる!』(東洋経済新報社、2015)、『「アベノミクス」の真相』(中経出版、2013)、『超入門・グローバル経済』(NHK出版新書、2013)、『新・国富論―グロ-バル経済の教科書』(文春新書、2012)、『2013年世界経済 総崩れの年になる!』(共著、東洋経済新報社、2012)、『財政恐慌』(徳間書店、2012)、『中国経済あやうい本質』(集英社新書、12)、『EUメルトダウン』(朝日新聞出版、11)、『ソブリンリスクの正体』(フォレスト2545新書、11)、『恐慌の歴史』(宝島社新書、11)、『成熟ニッポン、もう経済成はいらない』(共著、朝日新書、11)など。

 

朝鮮半島をどう見るか:変化する北東アジアの国際環境を考える

3月8日(金)第4280回       木村  幹氏(神戸大学大学院教授)

2018年の北朝鮮新年辞発表以降、朝鮮半島を巡る状況が大きく動いている。その中の一つの特徴は嘗てとは異なり、日本の存在感が大きく減少している事である。どうして北朝鮮や韓国はこの大きな動きの中で、日本を等閑視する事となっているのか。本報告ではその原因について北東アジアの大きな構造変化の枠組みから説明する。

講師紹介

1966年生まれ。90年京都大学法学部卒業。92年同大学院法学研究科修士課程修了(比較政治学専攻)。2001年京都大学博士(法学)。97年神戸大学大学院国際協力研究科助教授。2005年 同教授。17年同大学アジア学術総合センター長。この間、96~97年韓国国際交流財団研究フェロー、98年~99年ハーバード大学フェアバンク東アジア研究センター客員研究員。以降、高麗大学、オーストラリア国立大学、ワシントン大学で研究員。2014年高麗大学国際大学院招聘教授。主な著書に『日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・『慰安婦』・ポピュリズム』(ミネルヴァ書房 2015  読売・吉野作造賞)、『韓国における「権威主義的」体制の成立』(ミネルヴァ書房 2003  サントリー学芸賞)、『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房  2001   第13回アジア・太平洋特別賞)がある。

日本1.0とパクス・トクガワナ-日本人には戦略がないのか

3月1日(金)第4279回      山内昌之(東大名誉教授 武蔵野大学特任教授)

日本と日本人には国家戦略と戦略的思考がないとよく言われる。しかし、近世の開幕から四百年、日本人は世界史的に見れば合格点ともいえる戦略的システムを作り上げてきた。徳川家康は内戦を封じ込めて「日本1・0」を作り上げ、平和と安定の江戸社会を三百年近くも持続させた。私はいま『文藝春秋』で連載中の「将軍の世紀」で「日本1.0」に触れている。講演では、家康という稀有の「軍人政治家」を通して、リーダーシップと国際協調主義の在り方も考えてみたい。

 

講師紹介

1947年生まれ。北海道大学文学部卒業。東京大学学術博士。カイロ大学客員助教授、ハーバード大学客員研究員、東京大学教授・中東地域研究センター長を経て、現在は武蔵野大学特任教授、東京大学名誉教授、ムハンマド5世大学(モロッコ)特別客員教授。また、国家安全保障局顧問会議座長,教育再生実行会議委員、横綱審議委員などを務める。最近では、天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議、戦後70年首相談話懇談会のメンバーなども務めた。紫綬褒章、司馬遼太郎賞、吉野作造賞、毎日出版文化賞(2回)、サントリー学芸賞などを受ける。主な著書に『中東複合危機から第三次世界大戦へ』(PHP新書 2016)、 『中東国際関係史研究--トルコ革命とソビエト・ロシア1918-1923』(岩波書店 2013)、『幕末維新に学ぶ現在3』(中央公論社 2012)、 『ラディカル・ヒストリー--ロシア史とイスラム史のフロンティア』(中公新書 1991  ☆吉野作造賞)
『瀕死のリヴァイアサン』(TBSブリタニカ 1990  ☆毎日出版文化賞)、『スルタンガリエフの夢』(東京大学出版会 1986 ☆ サントリー学芸賞)。共著として『大日本史』(文春新書  2017)など。現在、月刊「文藝春秋」に「将軍の世紀」を連載中。

 

 

中央銀行という存在について考える

2月22日(金)第4278回       白川  方明氏(前日本銀行総裁、青山学院大学特別招聘教授)

経済政策論議では中央銀行が頻繁に議論されますが、私は39年の実体験に照らすと、その役割について過大評価と
過少評価が混在しているように思います。内外の中央銀行の役割や直面する課題について考えます。

講師紹介
1949年生まれ。福岡県立小倉高校を経て東京大学経済学部卒業。72年日本銀行入行。シカゴ大学大学院経済学修士。大分支店長、ニューヨーク駐在参事などを歴任。2002年日銀理事(金融政策担当)に就任。06年京都大学大学院公共政策教育部教授を経て08年3月日銀副総裁就任。同年4月に第30代日銀総裁に就任。13年日銀総裁辞任。この間、11年国際決済銀行(BIS)副議長。13年青山学院大学国際政治経済学部教授を経て現職。主な著書に『中央銀行-セントラルバンカーの経験した39年』(東洋経済新報社、2018)、『現代の金融政策・理論と実際』(日本経済新聞出版社、2008)、『バブルと金融政策-日本の経験と教訓』(日本経済新聞社/香西泰、翁邦雄との共同編集、2001)。

安倍政権の労働市場改革の現状と課題

2月15日(金)第4277回         八代  尚宏氏(昭和女子大学特任教授)

働き方改革関連法や外国人材受け入れ拡大等、労働市場の仕組みが急速に変化しています。しかし、これらは
少子高齢化やグローバル化の進展等、経済社会環境の変化十分とは言えず、残された課題について考えます。

講師紹介

1946年生まれ。1968年国際基督教大学教養学部社会科学科卒業、1970年東京大学経済学部卒業し経済企画庁入庁。在職中の1981年にメリーランド大学経済学研究科修了。経済学博士号取得。上智大学国際関係研究所教授、日本経済研究センター理事長、国際基督教大学教養学部教授を経て現職。主な著書に『反グローバリズムの克服-世界の経済政策に学ぶ-』(新潮選書、2014年)、『社会保障を立て直す 借金依存からの脱却』(日本経済新聞出版社、2013年)、『規制改革で何が変わるのか』(ちくま書房、2013年)、『日本経済論・入門—戦後復興からアベノミクスまで』(有斐閣、2013年)、『労働市場改革の経済学 正社員「保護主義」の終わり』(東洋経済新報社、2009年)など。

 

 

 

ブレグジット・パラドックス-欧州統合のゆくえ

2月1日(金)第4275回      庄司 克宏氏(慶應義塾大学法学部教授)

英国・EU間の離脱交渉で最大の難関だった北アイルランド国境問題を素材に、英国のEU離脱の意味を再検討します。
併せてブレグジット・パラドックスが今後の欧州統合にいかなる意義を持つかを展望します。

講師紹介

1957年生まれ。80年慶應義塾大学法学部法律学科卒業。83年同政治学科卒業。85年同大学院法学研究科修士課程修了。90年同博士課程単位取得退学。二松学舎大学専任講師、同助教授、横浜国立大学大学院助教授、同教授を経て現在、慶応義塾大学法科大学院教授(Jean Monnet Chair)。1996~97年 ケンブリッジ大学客員研究員、2001年欧州大学院客員研究員。主な著書に『EU法-基礎編』(岩波書店、2003)、『EU法-政策編』(岩波書店、2003)、『欧州連合-統合の論理とゆくえ』(岩波新書、2007)がある。