中東新冷戦を読み解く

5月17日(金)      酒井 啓子氏(千葉大学法政経学部教授)

「イスラム国」が弱体化しつつある今、トランプ大統領がゴラン高原のイスラエル主権を認めるなど、新たな火種が燻りだしています。
2018年以降のイラン対サウジアラビア、イスラエルの動向を軸に中東新冷戦を読み解きます。
講師紹介

1959年生まれ。82年東京大学教養学部(国際関係論)卒業。アジア経済研究所入所。86年在イラク日本国大使館専門調査員、95~97年在カイロ海外調査員(カイロ・アメリカン大学)。アジア経済研究所参事の後、東京外国語大学大学院教授を経て現職。主な著書に『中東から世界が見える イラク戦争から「アラブの春」へ』(岩波書店、2014)、『<中東>の考え方』(講談社現代新書、2010)、『イラクはどこへ行くのか』(岩波書店、2005)がある。

政治の現状と日本の行方

5月24日(金)第4290回      山田  惠資氏(時事通信社解説委員長)

講師紹介

1958年兵庫県生まれ。82年上智大学文学部卒業後、時事通信入社。91年から政治部。自民党、公明党や小沢一郎氏を担当。外務省、野党キャップを経て、97年から2001年まで米国ワシントン支局。帰国後、小泉政権時に官邸キャップとなり、北朝鮮訪問に同行。政治部デスク、政治部長を経て、現職。

グローバル経済の構造変化と見通し~令和時代以降の日本経済金融情勢~

5月31日(金)第4291回       白井さゆり氏(慶應義塾大学総合政策学部教授)

講師紹介

1963年生まれ。87年慶應義塾大学文学部卒業。89年同大学院経済研究科修士課程修了(開発経済学専攻)。93年米国コロンビア大学経済学博士(Ph.D)取得(国際経済学専攻)。93年国際通貨基金(IMF)エコノミスト。98年慶應義塾大学総合政策学部助教授。2006年から現職。07年~08年フランスのパリ政治学院客員教授。11年~16年日本銀行政策委員会審議委員。主な著書に『ユーロ・リスク』(日本経済新聞社、2011)、『欧州激震』(日本経済新聞社、2010)、『欧州迷走』(日本経済新聞社  2009)がある。

 

極端気象・異常気象と地球温暖化

6月7日(金)第4292回     木本昌秀氏(東京大学大気海洋研究所教授)

2018年は豪雨、猛暑、そして相次ぐ強い台風の襲来など多くの災害に見舞われました。地球温暖化の進行に伴って、
このような極端気象の頻度や強度が増加すると考えられます。温暖化に対処し、気温上昇を抑制するために、人類は大きな転換点に立っています。

講師紹介

1957年生まれ。80年京都大学理学部地球物理学科卒業後、気象庁新東京地方気象台観測課(航空気象観測)。82年同庁予報部予報課(高層天気図解析、予報支援プログラム開発)。85年カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大気科学部大学院留学。89年Ph.D in Amospheric Sciencesz(UCLA)。92年気象庁気象研究所研究官。93年主任研究官。94年東京大学気候システム研究センター助教授。2001年同教授。07年同副センタ―長。10年から東京大学大気海洋研究所教授。主な近著に『異常気象の考え方』(朝倉書店、2017)がある。

人口成熟で激変する日本、東アジア、世界の2020年代:壊滅するのは過疎地なのか、それとも大都市圏か?

5月10日(金)第4288回       藻谷  浩介氏((株)日本総合研究所主席研究員)

今東アジアを襲っている巨大な人口成熟の波、即ち出世数の減少と(後期)高齢者の激増は、経済にいかなるインパクトを
与えるのか。先行する日本、なかんづく過疎地で起きていることから、世界の未来を推論します。

講師紹介

1964年生まれ。83年山口県立徳山高校卒業。88年東京大学法学部私法コースを卒業し、日本開発銀行入行。94年米国コロンビア大学経営大学院修了。99年日本政策投資銀行地域企画部調査役。12年より現職。主な著書に『観光立国の正体』(新潮社 2016)、『デフレの正体』(角川書店 2010)、『ニッポンの地域力』(日本経済新聞出版、2007)がある。

 

21世紀の戦争と平和

4月26日(金)第4287回        三浦  瑠麗氏(国際政治学者)

国際情勢が流動化し、ポピュリズムが台頭する中で、国民国家強化と負担共有を通じた戦争抑止の試みを探りながら、
カントの『永久平和のために』を手掛かりに現代の徴兵制の象徴的意義を考えます。

講師紹介

1980年神奈川県生まれ。99年神奈川県立湘南高校を卒業し、東京大学理科一類に入学。2001年同大
学農学部生物環境科学課程に進学。04年4月、東京大学大学院公共政策学教育部(公共政策大学院)専
門修士課程に入学。10年10月東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻博士課程修了し、法学博
士に。07年日本学術振興会特別研究員を経て現職。10年に「長期的視野に立った成長戦略-ワーキン
グマザー倍増計画」で東洋経済新報社主催の第26回高橋亀吉記念賞で佳作受賞。主な著書に
『21世紀の戦争と平和』(新潮社 2019)、 『「トラン プ時代の新世界秩序』(潮新書、2017)、
『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書、15)が あります。

生産性上昇をどう実現するか~マクロとミクロの視点

4月19日(金)第4286回      熊野 英生氏(第一生命経済研究所首席エコノミスト)

人口減少下の日本では、経済成長は生産性上昇になります。働き方改革とは無関係です。本当の生産性上昇はマクロなら投資、ミクロならアイデア、組織力、教育で生まれることを論じます。(ご家族参加可)

講師紹介
1967年山口県生まれ。90年横浜国立大学経済学部卒業後、日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て、2000年退職後、第一生命経済研究所入社。現在首席エコノミスト。主な著書に『本当はどうなの? 日本経済 ―俗説を覆す64の視点』(日本経済新聞出版社、2012)、『バブルは別の顔をしてやってくる』(日経プレミアシリーズ、2010)、『3時間でつかむ金融の基礎知識』(明日香出版社、2009)、『デイトレのリアル!』(洋泉社、2006)、『籠城より野戦で挑む経済改革』(東洋経済新報社、2003)、『どうすればリスクに強くなれるか』(近代セールス社、2002)がある。

日ロ関係:歴史と現代

4月12日(金)第4285回      下斗米 伸夫氏(神奈川大学特別招聘教授)

昨年秋から日ロ関係は新しい歴史的段階に入りました。安倍総理は日ソ共同宣言に基づいて現実的解決を目指す方針を示しましています。本講演では日ロ関係を歴史的に規定した4K(クリミア、コリア=朝鮮、キタイ=中国、クリル)との関係で現段階を考えます。

講師紹介

1948年札幌市生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。法政大学法学部教授を経て2019年4月から現職。朝日新聞客員論説委員、2002年から2004年まで日本国際政治学会理事長。2004-06年まで日ロ賢人会議メンバー。プーチン大統領の国際諮問機関、バルダイクラブ成員。主な著書に『神と革命』(筑摩選書,2017年)『ソビエト連邦史』(講談社文庫、2017年)『宗教と地政学から読むロシア』(日経新聞,2016年)、『プーチンはアジアをめざす』(NHK新書、2014年)、『日本冷戦史』(岩波書店、2011年)などがあるほか、編著に五百旗頭真、トルクノフらと『日ロ関係史―パラレル・ヒストリーの挑戦』(東大出版会,2015)など多数。

 

平成を振り返って

4月5日(金)第4284回      田中  秀征氏(福山大学客員教授 元経済企画庁長官)

平成はポスト冷戦への大きな課題を担って幕を開けましたが、我々はそれに応えられませんでした。何よりの課題は冷戦後の政治や経済に新しい展望を開くことだったのですが、残念ながら不首尾に終わりました。それはバブル崩壊後の後始末に手間取ったこと、そして小選挙区制の導入に力と時間をかけ過ぎたことが大きな理由です。そして「政治改革」に大変なエネルギーを要したにもかかわらず、政治の質がさらに劣化の一途を辿ってしまいました。いま平成を閉じるにあたり、次の時代へと持ち越された宿題にどう取り組むべきか考えてみます。

講師紹介

1940年長野市生まれ。東京大学文学部西洋史学科、北海道大学法学部卒業。83年衆議院議員当選。93年新党さきがけを結成、代表代行。細川政権で内閣総理大臣特別補佐。96年橋本内閣で経済企画庁長官。99年民権塾を開塾。著書に『落日の戦後体制』(ちくま文庫、2010)、『判断力と決断力』(ダイヤモンド社、2006)『日本リベラルと石橋湛山』(講談社、2004)、『梅の花咲く ―決断の人・高杉晋作』(講談社文庫、2002)『舵を切れ-質実国家への展望』(朝日文庫、2000)。

建国70周年を迎える中国の内憂外患

3月29日(金)第4283回     高原 明生氏(東京大学公共政策大学院院長 大学院法学政治学研究科教授)

中国経済の減速は3月の全人代が済んだ時期に昨年より顕著になりました。それが国内社会や政治の安定に与える衝撃、
さらに 米中対立が東アジアに及ぼす影響など、本年の中国の内憂外患について検討します。

講師紹介
1958年神戸市生まれ。81年東京大学法学部卒業。88年英国サセックス大学にて博士号取得。立教大学教授等を経て2005年より東京大学大学院法学政治学研究科教授、2018年より公共政策大学院院長を兼任。在中国日本大使館専門調査員、英国開発問題研究所理事、ハーバード大学訪問学者、アジア政経学会理事長、新日中友好21世紀委員会委員(日本側秘書長)、北京大学訪問学者、メルカトール中国研究所上級訪問学者などを歴任。東京財団政策研究所上席研究員、日本国際問題研究所上席客員研究員、日本国際フォーラム上席研究員などを兼任。近著に『シリーズ中国近現代史⑤ 開発主義の時代へ1972-2014』(共著、岩波新書)、『東大塾 社会人のための現代中国講義』(共編、東京大学出版会)。